「まず、あのとき撮影されていたことにすごく驚きましたが、自分の顔がモザイクなしで小馬鹿にされた形で使われていて、心臓が締めつけられるような気持ちになりました」
堀川さんが語る。
「すぐにフジさんのSNSに、動画を削除するようメッセージを送りましたが、返信はありませんでした。動画は最終的に66万回も再生され、僕の容姿に対する誹謗中傷のコメントが多数ついても、どうすることもできませんでした」
2020年5月、堀川さんはSNSで福永活也弁護士の存在を知る。誹謗中傷問題を多く手掛ける第一人者だ。
「なんの落ち度もない人が挑発され、馬鹿にされ、顔を晒されました。泣き寝入りさせるわけにはいかないと思いました」(福永弁護士)
2020年7月、堀川さんはえびすじゃっぷの3人を提訴。無断で動画をアップしたことに対する肖像権侵害、ヤンキー呼ばわりされたことに対する名誉感情の侵害と名誉毀損への損害賠償を求めた。
今年3月、東京地裁は堀川さんの主張を全面的に認め、えびすじゃっぷに66万円の支払いを命ずる判決を下した。
「動画は判決前に削除されましたが、判決後に3人は別の動画で『控訴しようぜ』『あのガキ(堀川さん)のことは忘れようぜ』などと挑発。我々も、賠償金を増額すべきだと反訴しました」(福永弁護士)
8月20日、賠償金は76万円に増額され、東京高裁で和解が成立した。えびすじゃっぷのリーダー・フジが取材に応じた。
「今はこちらが100%悪いと思っています。当時、僕らはチャンネルの登録者数が少なく、プライバシー問題について配慮が足りていませんでした。動画の削除を希望するメッセージは、たしかに受け取っています。そのときは “撮れ高” を気にして、気づかないふりをしてしまいました」
裁判への出廷がかなわず、加害の実感がわかなかった。そのため、判決後も挑発的な動画を上げてしまったという。
「動画ではキャラを演じている部分もあるのですが、僕らが被害者の方のことを考えていなかったのは事実です。ご本人に申し訳なかったとお伝えいただけますか」
堀川さんが今の心境を語る。
「裁判期間中、事情を知らない友人から『えびすじゃっぷってマジおもしろいよ』と言われ、落ち込んだりもしました。多くの人に笑いを届けられる人たちですから、誰かを傷つけるのは、もうやめにしてほしいです」
続きを読む
Source: YouTube速報