「シュガー・ラッシュ:オンライン」は13年に日本で公開された「シュガー・ラッシュ」の続編に当たり、第1作目は全世界で4億7000万ドルを超える興行収入を記録した大ヒット作で、オンラインゲームの世界でヒーローになることを夢見る悪役のラルフによる奮闘と冒険を描いたファンタジーアドベンチャー大作だ。
ネット上における小学生・中学生のカリスマであるヒカキンは映画声優デビューということもあり、長尺のセリフを与えられたわけではないものの、本人は「満足いくまで録らせていただきました」「声のトーンを落としたり、そこに合った雰囲気かつ、僕っぽさも出たら良いなと思いました」と謙虚に収録を振り返った。
「世界的大ヒット作の続編という期待作だけに、当然ながら今回もコアなディズニーファンだけでなく、多方面から“なぜヒカキンに任せる?”との疑問が飛び交い、ネット上でも『いくら好意的に見ても彼がうまいとは思えない』『声優を目指してスクール通って高額支払って頑張ってる人達が可哀想』との反応が集まっています。しかし、最近は世間の“映画館離れ”が進み、ネットでは簡単に海賊版が流出してしまう時代ですから、配給会社もこれまでのような正攻法ではやっていけないというのが現状でしょう」(映画誌ライター)
加えて、やはりディズニーがヒカキンに最も期待するのは作品のニーズにマッチした年齢層の“ズバ抜けた集客力”だろうか。
「ディズニー作品は主に小学生前後の若い世代から絶大な支持を受けており、ヒカキンの動画を日々再生している層とほぼマッチしています。また、両者ともに親が安心して見せられるコンテンツであるという点も一致し、そんな“ディズニーが求める客層”のリストをヒカキンはチャンネル登録者という形で合計1000万人以上も保有しているんです。加えて、彼を起用することで公開日が近づけば積極的に本人主導のもとで1000万人を相手に『シュガー・ラッシュ:オンライン』の存在を告知でき、テレビコマーシャル並みの訴求力を期待することもできますからね」(前出・映画誌ライター)
大量の濃厚な見込み客に作品をPRすることもでき、なおかつ、声優としての経験の無さが作品の醍醐味に悪影響を及ぼすことのないよう、脇役のオファーに留めたディズニー側のクレバーな戦略が発揮された格好だ。
今回の“声優・ヒカキン”によるディズニー作品への進出は、他の多くのベテラン声優陣に冷や汗をかかせることになるかもしれない。
続きを読む
Source: YouTube速報